薪ストーブでほくほくの焼き芋を楽しんだり、何気ないことにも豊かさを実感。ストーブの前がKさんの定ポジション
昭和の懐かしさ漂う、
土間と薪ストーブのある空間
晴れた日は、室内から旭岳をはじめ大雪の山並みが見える立地条件にあることから、山々の雄大な風景を取り込んでいくことを希望したKさん。目線が高くなる2階はもちろんのこと、1階にあるキッチンもレイアウトの優先順位にこだわったことで、奥さんは山を眺めながら家事をすることができます。
親戚の家で炎のある暮らしを体感した記憶から、「あの癒しを自宅でも」と土間と薪ストーブは譲れない条件に。家中に穏やかな暖かさを運ぶ薪ストーブをメインの暖房として用い、サブでエアコンを用意しました。ステンレスで造作したキッチンなど、どこか懐かしい昭和のレトロ感もテーマのひとつ。引き戸に使うガラスも懐古調にし、新しい家なのに思い描いたとおりのくつろぎの時間が訪れていると言います。
北海道ハウジングに依頼する決め手となった一つが、自然素材をセンスよく使ったモデルハウスとの出合い。Kさん宅でも無垢フローリングの自然塗装で仕上げ、壁の一部は家族で珪藻土を塗りました。ナチュラルな素材感がほっとする雰囲気です。生活の場としての使いやすさから、LDKにある小上がりには雛人形が入る収納を畳の下に造作。大人が腰掛けるとちょうどよい高さで、赤ちゃん連れの友人が遊びに来ると、お昼寝させるのにも便利とか。1階にいても、2階にいても、上下でそれぞれ家族の気配が感じられ、そのつながりが安心感となっています。「来年は、薪割りがんばりますよ」と、Kさんはたくさんの夢を紡いでいました。
DATA
■建築データ
構造規模/木造(新在来工法)・2階建て
延床面積/131.29㎡(約39坪)
<主な外部仕上げ> 屋根/アスファルトシングル、外壁/モルタルテラコート仕上、建具/玄関ドア:鋼製ドア、窓:樹脂サッシ
<主な内部仕上げ> 床/無垢フローリング自然塗料仕上、壁/珪藻土・塗装、天井/塗装
<断熱仕様 充填断熱+付加断熱> 基礎/外側:PSF120㎜・スカート断熱:50㎜、壁/高性能グラスウール16kg210㎜、天井/ロックウール吹込300㎜、屋根/高性能グラスウール16kg290㎜
<暖房方式> 薪ストーブ・エアコン
■工事期間
平成25年7月〜10月(約3ヵ月)
職人の手による、丁寧な手づくり感が、家族の時間を包み込む。小上がりもお気に入り
冷蔵庫から食材を出し、シンクで洗い、切って、調理する。料理の流れを一列で効率よくこなせるキッチン。手前の作業台も便利
造作の洗面台、朝の忙しい時間帯でも使いやすいよう大きめに。高い位置に採光用の窓
天井高のある2階は、梁や柱の組み合わせが空間のリズムに。窓から大雪の名山が見える
2階フリースペース。今は子どもが小さいので、家族みんなの寝室に。薪が燃えるやわらかな暖かさで眠りにつく。上部はロフト
モルタルテラコート仕上げの外観は、ベーシックな色合いで